この基本シラバスに挙げられている内容は、 それぞれの科目で最低限講義すべき事項で、 担当教員が実際に講義する際には必ず含めるべきものである。
基礎科目
場の量子論
相対論的場の量子論について、以下の基本的内容を、 体系的、かつ簡明に教示する。
-
場の正準量子化
-
Green関数とその摂動展開
-
散乱振幅と散乱断面積
-
くりこみ概説
量子統計物理学
統計物理学における場の量子論の方法について、 その基本的枠組と実際の応用について講義する。
-
場の量子論の方法 (生成消滅演算子、第2量子化)
-
統計力学における摂動論 (密度演算子、Green関数、Feynman ダイアグラム)
-
線形応答理論と輸送係数 (電気伝導度、誘電関数、帯磁率など)
-
現象への応用 (スピン波、ポーラロン、超伝導、超流動など)
非平衡物理学
非平衡系のダイナミクスおよびゆらぎについて理論的基礎を与える。
-
時間に依存した統計現象(確率過程、時間相関関数、揺動散逸定理、相反定理)
-
ゆらぎの関係式(エントロピー、熱浴とシステム、ゆらぎの定理、線形応答理論)